レビー小体型認知症の方が、昨日は手をつなげば、歩いて散歩ができたのに、今日はできない時、どう対処しますか?


札幌は、雪の少ない冬だなぁと思っていたら、 一気に大雪が降り、

あっという間にあちこちに雪山ができましたが 

またまたあっという間に暖気がやってきて 随分雪解けしましたが、また寒波に襲われています。

 とは言うものの、もう2月も中旬ですから、 

来月になれば、本格的に雪解けします。 春が楽しみです。


私が働いている老人ホームで、認知症がかなり進み、中期くらいと思われる方が急に正気に戻ったお顔をされて、こんなことをおっしゃいました。  


「まさか、私がこんなになるとは思わなかったよ。あんた達も行く道だよ」


 この言葉には、この方の知性が溢れています。 

さらに深い悲しみがにじみ出ていました。  

聞いていた私達もまさに行く道かもしれないと再認識し、この方の心の底に触れることができたような気持ちになりました。 


 【前回の質問といただいたお返事】

 「認知症の方が食べたばかりなのに、食べたことを忘れ、また何か食べたいと言われたらどう対処しますか?」

 のお返事をいただきました。

 ありがとうございます! 励みになります。


 T様 

 おやつ程度の量とかで食べた後に食べてないと言う場合でしたら、  

『あらー。。さん、おじいちゃん、おばぁちゃん食べてなかったかーい』

 と気持ちをまず受け入れて。。食べるかい?とあげますね。 2回目だとしたら、『さっき食べていたよ』って伝えて、違う話をして食べる事から話題を変える。 三回の食事の場合だと実際難しいですね。

 実家の母も昨年父の十三回忌のお供えを皆んなに配り終えた後、残っていた和菓子を3、4個食べていた様でした。場面を見ていなかったので、その場では言う事はなかったのと食べてしまったのはしょうがないと思いました。 日常では、一度に沢山目の前に置かない工夫を家族が出来ると良いのですが、同居していない場合だと正直難しいです。 幸い、今のところ、ディサービスに通ってくれていますのでその間は大丈夫とは思いますが進行し症状も変化して行くと難しいです。


 A様

 義父で経験したのでわかります 義父は食事した後に食べて無い!と怒り出して 自分でコンビニに行って沢山お弁当を買って 来てました 最初はビックリしましたが、またかぁと笑って対応しました 食卓テーブルの上に、おにぎりを作って 置いてました。 後、果物や好きなおやつなども用意しました。 但し約束事として「リビングでお召し上がり下さい」と書いて貼ってました。 食べたら寝る。その繰り返しでした。 おやつの時間は一緒に食べて会話しながらお茶しました。辛抱強く。


 S様

 認知症の義父と同居していた時に言われたんですが、 「あれ?食べたでしょ」 「そうだっけ?」 みたいなかんじで、意外とアッサリ納得してくれたので、トラブルになったことありませんでした。

 ただ、認知症の人の満腹中枢って、どうなってるのかな?とは思いました。 義父は食べてないと言って怒りだしたことはありませんが、 人によっては「食べさせてもらってない」という妄想が トラブルへ発展するかもしれませんね。 


 ********************


 T様は、おかあさまのおっしゃることを否定せず、まずは受け入れてから対応されて、優しさが溢れていますね。

おかあさま、お幸せですね。

 少量のおやつを楽しんでいただくのは、とても良いと思います。 


 A様、本当にお義父さんの介護で辛いことが沢山ありましたね。

 A様がおやつを一緒に楽しまれたという対応、大正解だったと思います。

 でもこの一緒に楽しむということ、毎日しかも四六時中のことですから、相当辛抱強くされたこととお察し致します。


 S様のお義父様は、まだご本人の中でも半信半疑の段階だったのかもしれませんね。

介護されていたS様が優しく接して差し上げていらしたからこそ、

お義父様も精神的にも満足されたのかもしれないと思います。


 認知症の方の脳内では糖の代謝が上手くいかないそうなんです。 

なので、少量のおやつなどで、時間をかけて、糖が脳に行き渡るようにすると、

「食べてない」と言うことも減るらしいです。

 また、「何を食べましょうか?」とか「何を作りましょうか?」など会話も楽しむようにすると、

満足感が得られやすいと言われています。  


私が働いている老人ホームにも、

「ごはん!ごはん!ごはんが食べたい!」

と常に言っている方がいらっしゃいます。

 職員が入れ替わり、少しずつ会話をしたり、時に少量のおやつを差し上げたりして、次の食事の時間まで持たせているという感じです。


 【レビー小体型認知症について】  

診断基準が確立されたのは1996年で、それ以前はパーキンソン病の症状だと考えられていました。

 現在では、認知症全体の約2割がレビー小体型認知症と診断され、男性の方が多い傾向にあります。


 【レビー小体型認知症の初期症状】  

・パーキンソン症状が先行して表れます。   

手足がふるえる(振戦) 

動きが遅くなる(無動)

 筋肉が硬くなる(固縮) 

無表情 姿勢のバランスが悪くなる(姿勢反射障害・前かがみ歩行) 

歩幅が小さくなる 歩き始めの足が出しづらくなる。 

歩行し始めると突進してしまう  


・幻視 ~存在しないものが見えてしまう症状

 追い払おうと大声を出したり、通報したりすることもあります。 


・レム睡眠障害

 レム睡眠時に大声を出したり、暴れたりすることがあります。  


・自律神経症状 

立ちくらみや寝汗、頻尿や便秘、動悸やだるさなどの身体の不調が生じます。 


 【レビー小体型認知症の中期症状】  

・認知機能、意識レベルの変動 

日によって、また、一日のうちでも調子の波が大きく変動し、特に夕方に悪化する傾向があり、食後に急に無動状態になったりもします。 


・抗精神病薬に対する過敏性があり、副作用が出やすい特徴があります。 

量や種類を変更したときなどに急激に症状が悪化することがあるので注意が必要です。 


 【レビー小体型認知症の後期症状】

・ パーキンソン症状が強くなり、転倒や転落などの危険性が高まります。

 ・自律神経症状によるふらつきや立ちくらみが起き、身体介護が必要になってきます。

嚥下機能が低下し、誤嚥性肺炎にも気をつけなければなりません。 


 【主な症状に対する家族の対応】 

 ・転倒リスクが高まるので、自宅の段差の除去、手すりの設置など、転倒や転落を防ぐ対策をしておきましょう。


 ・幻視を見て、「変な人(もの)がいる」と言う時は、「いないよ」と否定するのではなく、「見回りしてきましょうね」と安心させる声かけをするのが良いようです。 

 

・レム睡眠障害があるときは、無理に起こすと夢と現実を混同して、混乱し暴力を振るうなどの危険性があります。起こさないで、しばらく様子を見ているうちに、割とすぐに自然とノンレム睡眠に移行し穏やかになります。  


・認知機能や意識レベルは、変動周期がみられます。

昨日はできたことが今日はまったくできないなど、驚くほどの差があります。 

そこで、今回の質問です。 


 【今回の質問】 

「レビー小体型認知症の方が、昨日は手をつなげば、歩いて散歩ができたのに、今日はできない時、どう対処しますか?」


 ご家族の対応の基本はアルツハイマー型認知症の方への対応と同じですが、

レビー小体型認知症には、特有の症状もあるので、医師や専門職の方に相談し指示を仰ぐことも必要になってきますね。


今日も最後まで、お読み頂きましてありがとうございます。




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